おもりの重量が 150 kg を超えると、下降のコントロールが困難になります。ブレーキの効き具合を改善する技術が推奨されます。
警告
- 以下の補足情報を読む前に取扱説明書をよく読んでください
- ここで紹介する技術を使用する前に、取扱説明書の内容を十分に理解する必要があります
- これらの技術を身に付けるためには、トレーニングが必要です
- これらの技術を自身で実践する前に、使用方法を熟知していて責任能力のある人に相談してください
下降のコントロールを難しくする要因
- ・荷重の増加
- ・使用する『アイディ』の摩耗状態
- ・使用するロープの直径および状態 (新しいロープは滑りやすい傾向があります)
- ・下降の速度
- ・システム内の摩擦: ロープがディレクショナルアンカーを通っている場合、荷重が直接吊り下がっているよりも多くの摩擦を生じます
制動を調節するための技術:
- ・直径 10.5 mm 以上のロープを使用する
- ・支点にセットしたブレーキ用のカラビナにイタリアン (ムンター) ヒッチをセットする
- ・2人での操作 (2019 年より前のモデルのみ対応)
厳しい状況下においては、これら3つの全てを組み合わせて使用する必要があります。
ディレクショナルポイントを用いずに 250 kg のおもりを直接吊り下げた場合:

ディレクショナルポイントを用いて 250 kg のおもりを吊り下げた場合:
ディレクショナルポイントによりシステムに摩擦を増やすことで、下降のコントロールがしやすくなります。
重量が 150 kg を超えるおもりをロワーダウンさせるには、制動を高める技術を用いる必要があります。下降中にブレーキが効き過ぎている場合 (おもりが軽い、ディレクショナルアンカーによる摩擦、膨張したり汚れたりして滑りにくいロープ等)、ブレーキ用カラビナにセットしたイタリアン (ムンター) ヒッチを解除することもできます。その場合も、ロープは常にブレーキ用カラビナを通った状態にしてください。
警告: この使用においては、制御できずに加速するおそれが少しでもある場合、下降を止めてイタリアン (ムンター) ヒッチをセットし直すことを推奨します。