緊急性が非常に高い状況では、救助者が1本のロープで要救助者にアクセスすることがあります。緊急事態に対処した後は、2本のロープを用いた通常の安全レベルで引き上げを行うことができます。
警告
- • この技術情報を参照する前に、関連する製品の取扱説明書をよく読んでください。ここにある補足情報を理解するには、まず取扱説明書に掲載されている情報を読み、理解する必要があります
- • ここで紹介する技術を身に付けるためには適切なトレーニングが必要です。ここで紹介する技術を実践する前に必ず、1人で安全に行う能力があることを上級者に確認してください
- • ユーザーの活動に関連した技術例も紹介しています。ここに紹介されていない方法もあります
下降前の注意:
- • 摩擦箇所や落石などロープを損傷するリスクが抑えられていることを確認してください
- • ロープの末端を上部の支点に接続しておいてください
注意:『マエストロ』は通常の下降器のようにハーネスに取り付けて使用するためにデザインされておらず、また認証もされていません。人間工学的に使いやすくはありませんが、そのような使用も可能です。ロープが正しい方向にセットされていることを確認してください。器具に荷重をかける前に毎回、器具がロープをロックすることを確認してください。
引き上げ作業中の注意:
- • 引き上げる側のロープに『アサップ』をセットして、どちら側のロープの破断に対してもバックアップをとれるようにしてください
- • 動く引き上げ側ロープと動かない支点側ロープの摩擦に注意してください。可能な限り、双方のロープが異なる経路を通るようにしてください
警告:
『マエストロ』と『アサップ』の間の器具に非常に近い箇所でロープが破断した場合、墜落を停止できるかどうか不確実となるため、器具間のロープがこの技術の弱点となります。これは、ストッパーノットを施していないロープの末端に非常に近い場合と同様です。
スライド式ローププロテクターを使用するなどして、該当箇所のロープを特によく保護することを推奨します。
また、『マエストロ』の支点側のロープにも『アサップ』を設定することにより、最大限の保護が得られます。