『ネオックス』を用いてロープを素早くたぐる際に生じる音を、聞いたことがあるかも知れません。この「カタッ」という音は正常であり、これはホイールがロープに引かれることにより、内蔵のストッパー同士が擦れることで生じます。
警告
• この技術情報を参照する前に、関連する製品の取扱説明書をよく読んでください。ここにある補足情報を理解するには、まず取扱説明書に掲載されている情報を読み、理解する必要があります
• ここで紹介する技術を身に付けるためには適切なトレーニングが必要です。ここで紹介する技術を実践する前に必ず、1人で安全に行う能力があることを上級者に確認してください
• ユーザーの活動に関連した技術例も紹介しています。ここに紹介されていない方法もあります
ロープをたぐるために末端側のロープを引くと、ロープの張力によってホイールが上方に動きます。この動きは、ロープが反対方向に流れている時にブレーキが作動する過程でも生じます。ホイールが反時計回りに回転しながら上方に動く際、ストッパー同士が擦れることで、「カタッ」という音が生じます。この動作は正常で『ネオックス』のブレーキシステムに固有のものであり、関連する部品に異常な摩耗を生じさせることはなく、またこの音を小さくすることはできません。
詳細およびイメージ
ゆっくりとロープをたぐる場合:
張力が弱く、ブレーキがかかる方向とは逆方向にロープが流れている場合、ホイールはストッパーがある上方に動くことはなく、自由に回転します。
張力がかかった状態でロープをたぐる場合:
張力がかかった状態で、ブレーキがかかる方向とは逆方向にロープが流れます。これは急な動きをした際や、トップロープでクライマーを補助する場合など、クライマーがロープに体重をかけている場合に生じます。ホイールが上方に動き、ストッパー同士が擦れることにより、「カタッ」という音が連続で生じます。
ブレーキがかかる際のホイールの動作についての備考:
ロープを繰り出す際、ホイールはブレーキがかかる上方に動くことはなく、自由に回転します。末端側のロープに張力がかかると、ホイールが時計回りに回転しながら上方に動き、ストッパー同士が噛み合います。
備考:急にロープを繰り出すような動きをすると、ブレーキは生じないものの、ストッパー同士が擦れ合うわずかな音が生じることがあります。